柔道の技一覧|投げ技・固め技100本を種類別に解説【初心者向け】
柔道の技一覧|投げ技・固め技100本を種類別に解説【初心者向け】
柔道とは、嘉納治五郎が1882年に講道館で体系化した日本の武道で、投げ技68本・固め技32本の合計100本を柱に発展してきた競技です。現在も技の分類が明確で、受け身を土台にしながら、投げる・抑える・絞める・極める動作を段階的に学ぶ構造になっています。
柔道とは、嘉納治五郎が1882年に講道館で体系化した日本の武道で、投げ技68本・固め技32本の合計100本を柱に発展してきた競技です。
現在も技の分類が明確で、受け身を土台にしながら、投げる・抑える・絞める・極める動作を段階的に学ぶ構造になっています。
1964年の東京オリンピックで男子の正式競技として採用され、2025年1月にはIJFルール改正で「有効」が復活し、一本・技あり・有効の3段階スコア制に戻りました。
技術だけでなく、ルールの変遷まで押さえると、柔道の現在地が立体的に見えてきます。
柔道の技は全部で100本|投げ技と固め技の全体像
柔道の技は講道館公式で投げ技68本と固め技32本、合計100本で構成されます。
名称をただ数えるだけではなく、どの局面で何を狙う技かまで整理すると、稽古の見取り図が一気に鮮明になります。
嘉納治五郎が1882年(明治15年)に講道館を創設し、ばらばらだった技の理解を一つの体系へまとめたことが、この100本という枠組みの出発点です。
投げ技68本は、手技16本・腰技10本・足技21本・真捨身技5本・横捨身技16本に分かれます。
ここで大切なのは、分類が単なる暗記用のラベルではなく、崩し方と体の使い方の違いを示している点です。
たとえば手技は相手の重心を手先でずらし、腰技は自分の腰を軸にして担ぎ、足技は脚の刈りや払いで姿勢を奪います。
真捨身技と横捨身技は、あえて自分の体を投げ出してでも相手を崩し切る発想で、立ち技の中でも動きが大きく、攻防の転換点をつくりやすい技群です。
| 分類 | 本数 | 役割の見方 |
|---|---|---|
| 手技 | 16 | 手先の操作で崩す |
| 腰技 | 10 | 腰を入れて投げる |
| 足技 | 21 | 脚で姿勢を外す |
| 真捨身技 | 5 | 体を預けて崩す |
| 横捨身技 | 16 | 横方向に捨てて崩す |
固め技32本は、抑込技10本・絞技12本・関節技10本から成ります。
投げて終わりではなく、崩したあとに相手の動きを止め、逆転を防ぐための技が体系の中核に置かれているわけです。
抑込技は上から圧をかけて逃げ道を消し、絞技は血流や呼吸の制御を狙い、関節技は肘関節への制約に絞られています。
つまり柔道は、立ち合いの爆発力だけで完結する競技ではなく、寝技まで含めて優劣を決める設計だとわかります。
ここを押さえると、大外刈りや背負投だけでなく、袈裟固めの意味までつながって見えてきます。
1882年(明治15年)に嘉納治五郎が講道館を創設し体系を確立した背景には、技を単発の秘伝としてではなく、教育可能な知のかたちにしたいという意図がありました。
だからこそ柔道は、名称の多さよりも、分類の筋道がはっきりしている武道だと言えます。
稽古を始めるなら、受け身を土台にして、大外刈り・背負い投げ・袈裟固めのような基本技から触れてみてください。
しましょう。
技の名前が増えても、見方の軸があれば迷いません。
投げ技①手技(16本)|腕と体幹で崩して投げる
柔道の投げ技68本のうち、手技は16本あり、なかでも背負投げ・一本背負投・体落・肩車は、腕と体幹の連動が技の成否を左右する代表例です。
嘉納治五郎が1882年に東京・永昌寺で講道館を創設してから体系化が進み、2025年1月のIJFルール改正で「有効」が約10年ぶりに復活した今も、基本の崩しと密着の理屈は変わりません。
どの技も見た目の派手さより、相手の重心を先に外すことが核になります。
まずは受け身を身につけ、基本技の順で触れると理解が速いでしょう。
投げ技②腰技(10本)・足技(21本)|下半身主導の崩し投げ
払腰、大外刈、大内刈、内股、出足払は、いずれも下半身の崩しを起点に相手の重心を外へ外へとずらしていく技です。
腰技と足技に分けて見ると動きの差ははっきりしていますが、試合では分断して覚えるより、崩しの向きと接点の位置でつなげて理解したほうが使いやすいでしょう。
代表技を技の性格が見える形で整理します。
払腰(はらいごし)は、引き手側へ崩しながら脚後部を相手の脚に当て、払い上げる腰技の代表です。
腰を軸にしつつ、足で払う動きが加わるため、単なる「投げ」ではなく、相手の姿勢を浮かせてから回転に乗せる設計になっています。
体が入った瞬間に相手の重心が腰の上に乗れば、脚後部の払いが効きやすくなる。
見た目は豪快でも、実際には崩しの方向が半分以上を占める技です。
釣り手と引き手の協調が甘いと、脚だけが空を切る形になります。
大外刈(おおそとがり)は、引き手側に体重移動させ、足関節裏から刈り倒す足技で、初心者向きとして教えられることが多いです。
理由は単純で、相手の進行方向とこちらの崩しが一致すると、複雑な入り身を作らなくても倒れやすいからです。
相手の足が後方に残る瞬間をつかめれば、足関節の裏を刈る動作で軸足を失わせられる。
基本形として学びやすい反面、重心移動が読まれると防がれやすいので、組み手の圧と踏み込みのタイミングが要になります。
内股へのつなぎにも相性がよい技でしょう。
大内刈(おおうちがり)は、自分の足の外側で相手の脚内側を刈る技で、コンビネーションに多用されます。
相手が外側を警戒すると内側が空き、内側を意識すると外が空く。
この揺さぶりを作りやすいのが大内刈の強みです。
単発で決め切るより、相手の防御反応を一度起こしてから次の技へ移る起点として機能しやすい。
払腰や大外刈との連続で使うと、相手は足を引くか残すかの判断を迫られます。
足技の中でも、展開を広げるハブのような役割を持つ技です。
内股(うちまた)は、相手の内腿を足で跳ね上げる大技であり、釣り手・引き手を斜め上に引き上げることが前提になります。
下から払う技ではなく、上に抜く技だと捉えると理解しやすいです。
相手の骨盤が浮けば内腿を跳ね上げる軌道が通りやすく、逆に上体が沈んだままだと脚だけでは崩れません。
だからこそ、内股は派手な見た目のわりに、組み手の質が結果を左右します。
大外刈や大内刈で相手の足運びを乱した後に入ると、技の通り道が開けやすくなります。
出足払(ではらい)は、相手の踏み出した足の底を外側から払う足技です。
相手が一歩を出した瞬間、その足はまだ地面に安定して乗っていないため、外側から払うだけで支えを失いやすい。
ここで大切なのは、相手の「動いた足」を狙う点で、止まった足を無理に払う技ではないということです。
払腰や大外刈のような大きな崩しと比べると、出足払は一瞬の隙を取る技で、軽やかな印象があります。
ただ、その一瞬を読めるかどうかが勝負を分ける。
動きの速い展開でこそ生きる技です。
投げ技③捨身技(21本)|自ら倒れながら投げる高度な技
捨身技は、自分の体をあえて投げ出しながら相手の崩れを引き出す、柔道の中でも高度な技群です。
真捨身技5本は巴投、裏投、俵返、引込返、隅返で構成され、横捨身技16本と合わせて21本に整理されます。
体勢を捨てるぶん、相手の重心をどこへ逃がすかが勝負になるため、単なる力比べではなく、崩しと角度の設計が技の成否を分けます。
真捨身技5本の核にあるのは、相手を真正面から押し切るのではなく、後方へ落とす力を自分の体勢で作る発想です。
巴投、裏投、俵返、引込返、隅返はいずれも、相手の前進や圧力を受け止めた瞬間に、自分の体を沈めて崩しを増幅させます。
巴投げは仰向けに倒れながら片足を相手の下腹部に当て、押し上げるように真後ろへ投げるのが特徴で、相手の重心が前に乗った瞬間ほど切れ味が出ます。
つまり、受け身を取る側の反応まで含めて設計された技だと言えるでしょう。
横捨身技16本は、真後ろだけでなく横方向への倒れ込みも使い、相手の軸を外して投げる体系です。
横捨、谷落、浮技などに見られるように、自ら横または真後ろに倒れながら相手を崩すため、踏ん張りの強さよりも、入る角度と接触点の精度がものをいいます。
ここでは「倒れること」が敗勢ではなく、相手の力を逃がさず流すための入口になります。
崩しが浅いとただ寝るだけですが、相手の足運びと上体の向きを読むと、少ない動きで大きく返せるのがこの群の面白さです。
隅返は、その理屈をもっとも端的に示す技です。
足の甲を相手の内腿に引っかけて跳ね上げ、頭越しに投げるため、接点は小さくても作用は鋭い。
相手の脚を持ち上げる瞬間に重心を浮かせるので、上体の力を正面から受けないまま回転へつなげられます。
巴投げが「下から押し上げる」技なら、隅返は「内側から跳ねる」技です。
どちらも相手の中心線を外した瞬間に効くため、捨身技は力の強弱より、崩しのタイミングを読む稽古で伸びていきます。
固め技全32本|抑込技・絞技・関節技の違いと基本
固め技は、寝技の中でも「相手を制して失点を防ぎ、一本につなげる」ための土台です。
柔道では抑込技10本・絞技12本・関節技10本に分かれ、合計32本として整理されます。
初心者がまず覚えるなら、袈裟固と横四方固、そして肘を極める腕挫十字固が起点になるでしょう。
まず抑込技10本は、相手の背中を畳につけたまま一定時間動きを封じる技です。
袈裟固や横四方固が定番とされるのは、形が比較的わかりやすく、崩れた体勢からでも入りやすいからです。
抑え込みは「押さえているつもり」では成立せず、相手の腰や肩の回転を止め、逃げる方向を先にふさぐ必要があります。
だからこそ、体重のかけ方と重心の位置がそのまま成否を分けます。
絞技12本は、頸動脈を圧迫して相手を落とす技です。
代表は送襟絞で、手首の腱を頸動脈に当てる感覚が要になります。
力任せに締めるのではなく、襟や腕の角度で圧を一点に集めるのが核心です。
寝技での絞めは、相手の首筋に対して短い時間で効かせる構造なので、組み手の精度が甘いと圧が分散してしまいます。
ここで大切なのは、技の名前を覚えることより、どこに圧を集めているかを体で理解することです。
関節技10本は、肘関節だけを逆方向に極める技で、腕挫十字固と腕緘が基本になります。
肘は本来曲がる方向が決まっているため、そこを外す角度で固定すると、少ない動きでも強い制止力が生まれます。
抑込技や絞技と違い、関節技は「逃げる余地」を先に消す発想が重要で、相手の手首・肘・肩の連動を断つほど極まりやすくなります。
寝技の理解が進むほど、単独の技ではなく、抑え込みから絞め、関節へとつながる流れが見えてきます。
抑え込みで一本になるのは25秒以上で、2025年IJF新ルールではゴールデンスコア延長時に5秒で有効になります。
この数値を知っておくと、寝技の攻防が「止めるだけ」ではなく「時間を作る」競技だとわかります。
25秒という基準は、相手に脱出の機会を与えない安定した制圧が求められることの裏返しです。
逆に言えば、あと数秒を守り切るために、肩の角度や膝の位置を微修正する判断が試合を左右します。
抑込技、絞技、関節技の違いを押さえることは、そのまま寝技全体の組み立てを理解する近道です。
初心者が最初に覚える技5選|練習順序と受け身の重要性
受け身は、後ろ・横・前の3方向を先に身につけておくと、その後の投げ技と固め技の習得がぐっと安定します。
倒れ方を知らないまま技だけ増やすと、力みで動きが固まり、相手との接触が怖くなるからです。
まずは受け身で「崩されても安全に戻れる体」を作りましょう。
まず覚える投げ技は大外刈り、体落、背負い投げです。
大外刈りは体重移動が直感的で、どこに重心を置けば相手が崩れるかをつかみやすい技です。
体落は足の位置が覚えやすく、足さばきの基礎をそのまま練習できます。
背負い投げは釣り手を密着させて体幹で崩すため、腕だけで投げようとする癖を外しやすいでしょう。
最初の3つを押さえると、投げの入り方に共通する原理が見えます。
固め技では、袈裟固めと横四方固めを先に覚えるのが自然です。
袈裟固めは重心で相手の胸を押さえる感覚がつかみやすく、力任せに乗るのではなく、体重の置き方で制する練習になります。
横四方固めは相手の動きを面で止める意識が育つため、抑え込みの基本姿勢を体に入れやすい技です。
投げと同じで、まずは「どう止めるか」を単純な形で覚えることが近道になります。
そして、技の理解を本物に変える場が乱取りです。
形だけの反復では、相手が動いた瞬間の間合いや、崩しのタイミングまでは身につきません。
自由稽古では、受け身で安全を確保しながら、投げ・固めのつながりを実戦の速さで試せます。
おすすめです。
順番としては、受け身、基本の投げ技、基本の固め技、乱取りの反復という流れで進めましょう。
稽古の中で何度も触れてみてください。
体で覚える速度が変わります。
柔道の試合ルールと技の評価基準
柔道の試合ルールでは、技の評価は一本、技あり、有効の三段階で整理されます。
2025年1月1日施行のIJF改正で「有効」が約10年ぶりに復活し、2025年4月の全日本選抜体重別選手権大会から国内導入されました。
つまり、試合の見方は「どれだけ投げたか」だけでなく、「その崩しや抑え込みがどこまで完成しているか」を段階的に読む必要があるわけです。
一本は、背中が勢いよく畳に着くことに加え、相手を制御していること、スピード、力の4要件を満たしたときに成立します。
投げの形だけ整っていても、相手の体勢が残っていたり、力強さや速さが不足していたりすると、評価は技ありや有効にとどまります。
観戦では「きれいに倒したか」より、「主導権を握ったまま決め切ったか」を見ると判定の理由がつかみやすいでしょう。
抑込技では評価の線引きがさらに明快です。
20秒で一本、10秒で技あり、5秒で有効の目安が置かれているため、残り時間の差が勝敗に直結します。
寝技は静かに見えても、ほんの数秒で評価が変わるため、攻める側は逃がさない粘り、守る側は体を返す初動が勝負になります。
一本の決着が投げだけでなく抑え込みでも生まれる以上、立技と寝技を切り分けずに見ることがポイントです。
指導は反則の積み重ねで、3枚で相手の勝利になります。
対象には消極的な組み手や場外押し出しなどが含まれ、直接ポイントを与えなくても試合の流れを大きく左右します。
得点だけを追うと見落としがちですが、柔道では「攻めているように見えるか」「試合を作っているか」も評価に入るため、指導の有無は技の成否と同じくらい重い意味を持ちます。
攻めの質と反則管理、その両方を整えることが勝ち筋です。
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